院長挨拶

JCHO南海医療センターからの皆様へのご挨拶

intyo_R

「地域に必要とされ、皆さまに寄り添い続ける病院に」

令和8年4月1日付けで院長を拝命しました武内裕と申します。

地方の多くの地域で深刻な人口減少や少子高齢化が進み、日々の暮らしや医療に不安を感じる場面が増えてきています。大分県佐伯市もその例外ではなく、令和8年2月現在、総人口は約6万3千人、高齢化率は42.6%と全国平均を大きく上回る水準にあります。医療・介護の需要は今後さらに増大する一方で、医療・介護従事者の確保は一層困難になることが予想されています。

このような地域において、当院は「治す医療」と「支える医療」の両立を使命とし、地域完結型医療の中核としての役割を担っています。24時間365日対応可能な救急医療体制を維持し、急性期医療の最後の砦として、いざという時に頼れる存在として地域住民の命を守るとともに、がん診療においても専門的かつ継続的な治療を提供しています。また、災害拠点病院として、自然災害時においても「医療を止めない」体制整備に努めています。

さらに、当院は大分県でいち早く透析医療を開始した歴史があり、慢性期医療においても重要な役割を果たしてきました。高齢化の進行に伴い、慢性疾患や併存疾患の多い患者様が増加する中で、単に治療を行うだけでなく、その人らしく生活を続けていただくことを支える視点が、これまで以上に重要になっていると感じています。そのため、当院では患者様一人ひとりの価値観を尊重した医療の実践を重視し、ACP(アドバンス・ケア・プランニング)、すなわち、将来の医療やケアについてあらかじめ話し合う取り組みを踏まえた意思決定支援を推進していきたいと考えています。人生の最終段階においても、安心して地域で過ごすことができるよう、医療、介護、福祉との連携を強化し、住み慣れたこの佐伯の地で安心して過ごしていただけるよう支えてまいります。

一方で、医療資源が限られる中においても持続可能な医療提供体制を構築するためには、デジタル技術の活用が不可欠です。当院でも、医療DXを推進し、業務の効率化や情報共有の高度化を図ることで、限られた人材でも質の高い医療を提供できる体制づくりに取り組んでまいります。

これからも地域の医療機関や介護施設、行政との連携を一層強化し、「地域に必要とされ、皆さまに寄り添い続ける病院」として、佐伯市の皆さまの健康と暮らしを支えてまいります。

私は、医師として32年目、この佐伯の地で皆さまとの関わりは22年目となります。佐伯市に居を構え、この地域での医療事情やニーズを長年にわたり肌で感じてきたことは、地域の皆さまに寄り添った医療を実践する上での大きな支えとなっております。皆さまの信頼に応え、安心して医療を受けていただけるよう、職員一同、力を合わせて病院づくりに取り組んでまいります。今後ともご理解とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

2026年4月
独立行政法人地域医療機能推進機構南海医療センター
院長 武内 裕